羊毛フェルトは羊毛を小さい凸凹がある特殊な針(ニードル)で羊毛の繊維を絡めながら好きな形に固めていく手芸の一つ。
固め方も手で丸めた羊毛にニードルをプスプス刺すだけで、最初に揃える道具も3つあれば始めることができます。
裁縫や編み物は苦手でも関係がないので、初心者の方でもトライしやすい手芸だと思います。
羊毛フェルトを始めたいときに、まずこれさえあれば大丈夫という必要な道具や材料、あると便利なものなどを、日頃使っている道具でご紹介します。参考になれればうれしいです。
羊毛フェルトに必要な道具と材料
羊毛フェルト道具は手芸店やインターネット、ダイソーやセリアなどの100均などで販売されていますので、比較的手に入れやすいことも、初心者でもスタートしやすい手芸のひとつです。
羊毛フェルトを始めるのに最低限必要な道具は3つ。
まずはこの3つで気軽に始めることができるのも、羊毛フェルトのおすすめポイントのひとつです!
では羊毛フェルト、フェルティングニードル(針)、フェルティングマット(作業台)を順番に、もう少し詳しくみていきます。
この3つ以外にもあると便利な道具も後ほどご紹介しますね。
羊毛フェルト
まずは羊毛フェルトです。
100均でも少量で販売されています。カラフルなので色を集めるのも楽しいです。
手芸専門店やインターネットでよく目にするハマナカ株式会社の羊毛フェルトは、単色 50g のものや各10g ずつ数色が入った羊毛フェルトセットなどもあります。
いろんな色が少しずつ入った羊毛フェルトセットは、選ぶのも楽しくてお試しにはちょうどよさそうですね!
また「〇〇が作れるキット」など、必要な羊毛フェルトが説明書とセットになったたキットも販売されています。
羊毛フェルトに必要な道具や、初めてでも試しにトライできる商品が豊富なところからも、ハマナカはよく目にするメーカーです。
羊毛フェルト単色
ハマナカ株式会社の単色フェルト羊毛です。
40g や 50g の単色の羊毛フェルトが入った袋は片手に乗るくらいのサイズ感です。袋から出すと結構広がりますよ。
同じ色を何度も使う場合は多めの重量の商品を買うと、結果コスパがよくなるかもしれません。
写真は【H440-008-811】フェルト羊毛 ナチュラルブレンド ハーブカラー 40g。肌色にぴったりなので、よく使っています。
羊毛フェルト少量セット
写真は、ハマナカ株式会社のウールキャンディ 12色セット ペールセレクション【H441-122-2】です。
ペールセレクションはやさしい色が12色セットになっています。初めてフェルトボールを作る時は、このようにトーンが同じでいろんな色で何個か作ると、それだけで作品になります。
ハマナカでセットになっている商品は、4色セット、8色セット、12色セット、24色セットがそれぞれ数パターンあるので、見ているだけでもワクワクします。
羊毛フェルト作品の芯に使えるニードルわたわた
ハマナカ株式会社に「ニードルわたわた」という商品があります。
色味はありませんがまとめやすいので、作品の芯などに使う商品です。
ニードルわたわたでベースの形を作り、色味の羊毛フェルトで上から色付けして作品を作ることができます。
色味の羊毛フェルトは少しで済むので、大きめの作品を作る時など、色味の羊毛フェルトをいっぱい使うのはもったいないなあという時に、重宝しています。
羊毛フェルトキット
羊毛フェルトキットは必要な羊毛フェルトが最初からセットになっていますので、いろいろ買わなくでもいいというメリットがあります。
ハマナカ株式会社のニードルフェルトキットは、実寸代の説明書が入っていて、丁寧に書かれているので初心者にぴったりです。
キットは初心者向けから上級者向けまであるので、初心者向けの商品から選ぶと始めやすいです。
アクリル繊維のニードルフェルト
羊毛フェルトは羊毛でできていますが、同じようにニードルで刺し固めて作品を作ることができるアクリル繊維製の商品もあります。
羊毛はナチュラルな色味が、アクリル繊維はカラフルな色味のものが多い印象です。
ハマナカ株式会社の商標登録されている商品名で「アクレーヌ」があります。
羊毛フェルトとアクリル繊維は素材が異なり、刺し心地も異なります。アクリル繊維は刺し固めやすくふんわりと軽い仕上がりになります。
ハマナカのアクレーヌで作るキットも初心者向けにたくさん商品があり、作りやすいので友達や家族と一緒に作る場合にもオススメです。
※羊毛は石鹸水で擦ると固まりますが、アクリル繊維は石鹸水で擦っても固まりません。そのため、台所スポンジなどの作品素材に向いていたりします。
最初は羊毛フェルトやアクレーヌ、素材にこだわらずにいろいろ試してみて楽しんでくださいね!
- Q100均とハマナカの羊毛フェルトは違うの?
- A
ハマナカの商品の方が繊維が柔らかく優しい手触りかなと感じますが、100均で見ているとそこにしかない色味があったりするので、違いを楽しんでいます。
フェルティングニードル(針)
フェルティングニードル(針)は裁縫の針とは異なり、長めの針に小さな返しのようなギザギザがたくさん付いています。
そのギザギザを羊毛フェルトに刺すことで、羊毛の繊維を絡めてフェルト化させ固めるための道具です。
なんだか気の長い作業になりそうな想像をしてしまいますが、意外と簡単にチクチク刺すだけで絡んで固まっていきます。
ニードルはハマナカやクロバーなど手芸メーカーのものを利用すると、より羊毛が絡まりやすくて固めていきやすいので、ハマナカのニードルを使っています。
レギュラーニードル
写真はハマナカのレギュラーニードルは基本のニードル(針)です。
90度に曲がっている上の部分を持って羊毛を刺し固めます。先は尖っていますし、ギザギザが付いているので気をつけて使います。
ニードルは羊毛に刺す面に対して直角になるようにチクチク刺します。
ニードルを斜めに刺すと、羊毛を持っている指に刺さってしまったり、ニードルも折れやすくなるので、直角にチクチクすると作りやすいですよ。
極細ニードル
極細ニードルはレギュラーより細いタイプです。
※極細ニードルがなくても羊毛フェルト作品を作ることができます。
極細ニードルは細かいパーツ部分や表面をなめらかにするために仕上げに使っています。
ニードルの跡が目立たずに表面をきれいに仕上げることができますが、細い分折れやすいというデメリットもあります。
持ちやすいグリップ付きフェルティングニードル
ニードルは剥き出しの針のままでも使用できますが、持ちやすくするためにグリップ付きのニードルもあります。
金属アレルギーの方やニードルだけは怖いなと感じる場合には、グリップ付きニードルがおすすめです。
鉛筆持ちが出来るので、長く作業しても疲れにくいですよ〜
ニードル一体型プラスチック製グリップ
レギュラーニードルとプラスチック製グリップ一体型タイプです(写真はハマナカの製品です)。
グリップ付きニードルの中では安めではありますが、ニードルが折れるとグリップも使えなくなります。
すぐにあきるかもしれない+ニードルだけで使うのは怖い場合には、このような一体型タイプでスタートしてみてもいいかと思います。
ゴム製樹脂製のグリップ
ゴム製樹脂製のグリップにスタンダードのニードル1本をセットできます(写真はハマナカの製品です)。
握る部分はゴム製樹脂製でニードルを固定している部分とキャップはプラスチック製です。
滑りにく持ちやすいグリップで、長時間使っていてもあまり指が痛くならないです。
ニードルが折れた場合にも簡単にニードルを取り替えることができるので、長く使うことができるのもメリット。
長年使っているとゴム製樹脂製部分とプラスチック製部分のジョイントがゆるくなってくることがありますが、そうなると買い替え時なのかなと思います。
ニードルホルダー(極細の針)
極細の針2本をセットできるニードルホルダー(写真はハマナカの製品です)。
仕上げや細かい部分で使う際に使う極細ニードルはレギュラーニードルより折れやすいので、ホルダーに入れて使うことをオススメします。
ホルダーを使うことで鉛筆持ちしやすいので、羊毛に対して垂直に刺しやすいです。
フェルティングマット(作業台)
羊毛フェルトをニードルでチクチクする時に下に敷く台として、フェルティングマットやブラシマットがあります。
テーブルや机に直接羊毛フェルトを置いて、チクチクニードルで刺すとニードルがコツコツとテーブルや机に当たってしまい、ニードルが折れやすくなります。
また、テーブルや机にも傷が入りますので保護も出来ますし、羊毛フェルトが滑らず固定されやすいのでマットを使います。マットがあると安心してチクチク刺すことができます。
以下に、スポンジタイプとブラシタイプのフェルティングマットをご紹介しますが、初めての場合はスポンジタイプのフェルティングマットが使いやすいと思います。
フェルティング用マット
写真はハマナカの商品で、スポンジタイプのフェルティング用マットです。
使っていくうちにへたって凹んできてしまうので、凹んでいるところを避けて使ったりしています。
消耗品でもありますので、まんべんなくへたるまで使い切り、適度に交換しています。
フェルティング用マットカバー
スポンジタイプのフェルティング用マットは、使っていると表面に細かい羊毛の繊維が絡まって付いてしまい、ちょっとした繊維が他の色と混ざってしまうこともあります。
そんな時はフェルティング用マットカバーを使うと防ぐことができますが、こちらも消耗品ですので使っているうちに破れてしまうこともあります。
マットカバーは細かい繊維が混ざることが気になる場合に使っています。
フェルトパンチャー用ブラシマット
ブラシタイプのマットもあります。
写真はクロバーのフェルトパンチャー用ブラシマット。本来は布生地等に羊毛フェルトでアップリケや刺繍をする時に使うグッズです。
ブラシの上にフェルト生地を置くと、毛足の長い高さのあるマットとしても利用できます。
作業面積が狭くなり高くなるので、慣れるまでは手首が疲れやすいなどあるかもしれませんが、細かい作品を作る時には向いていると思います。
羊毛フェルト作品づくりにあると便利な道具
以上、羊毛フェルトに必要な基本道具をご紹介しました。
羊毛フェルトで必要な基本道具は羊毛フェルト、フェルティングニードル(針)、フェルティングマット(作業台)の3つです。
それぞれ実際に使っている商品を紹介してみましたので長くなりましたが、基本は3つです。
特にフェルティングニードルは使いやすいグリップタイプを選ぶと疲れにくいなどといったことも体験を元に書いてみました。
羊毛フェルトを始めるにあたり、参考になるとうれしいです。
次に「あると便利な道具」をご紹介します。
アップリケなど広い面を一気にチクチクした場合の道具、羊毛をカットする時の道具、顔の目の部分をプラスチックの「刺し目」を使う時等にあると便利な道具です。
フェルトパンチャー 5本針
クロバーの「フェルトパンチャー 5本針」は本体にニードルが5本ついていて、ポンポンとハンコを押すように使うと、5本の針が同時に刺さる仕組みになっています。
生地に羊毛フェルトをアップリケのように刺して模様と付けたい時など、広い面を一気にニードルで刺したい場合に使うことができる便利な道具。
5本針用ですが針の本数を減らすなど調整が利き、安全カバー付きなので使いやすく作品の幅が広がります。
BCGの針みたいだと思いながら使っています♪
目打ち(穴あけ)
目打ちは羊毛フェルト作品で顔パーツの目や鼻に「刺し目」を利用する時に「刺し目」の軸を刺し込む穴を開ける時に使います。
穴があると「刺し目」もスムーズに入るので作品の形を崩すことなく仕上げることができます。
千枚通しで代用できそうですが、手芸用のコンパクトなものを選ぶと、手に馴染みやすく使いやすいのでオススメです。
ボンド
顔パーツの目や鼻に「刺し目」を使う時、目打ちで開けた穴に「刺し目」の軸にボンドを付けておくと取れにくくなります。
また、フェルトボールなどをくっつけて作品を作りたい場合などにも使えます。
ボンドは様々ありますが、手芸のフェルト用や生地用のボンドがベストです。乾くと透明になるボンドだと、少しはみ出ても目立ちにくいですよ。
刺し目(目や鼻に使用)
羊毛フェルト作品で顔パーツの目や鼻に「刺し目」をよく利用しています。
刺し目は仕上がりイメージに合わせて、サイズを選びます。
羊毛フェルト作品は現在、小さい物しか作っていないので、3mm〜4.5mmのを常備しています。
リアルな目タイプ(クリスタルアイ)なども販売されていますので、刺し目をどれにしようか選ぶのも楽しいです♪
100均のお薬ケースにサイズ別に入れると便利です。
手芸用の裁ちハサミ
羊毛の塊をカットする時は手でちぎることもできますし、紙を切る一般的なハサミを使うこともできますが、手芸用品の「裁ち鋏(ハサミ)」があると、とても綺麗に羊毛の束をカットすることができます。
「裁ち鋏(ハサミ)」は切れ味がいいので、取り扱いには注意が必要です。
手芸・クラフト用のハサミ
「カットワークハサミ」「クラフトハサミ」と呼ばれている手芸・クラフト用のハサミは、小さめで刃先が尖っていているので細かいカット作業向けです。
羊毛フェルト作品の仕上げに、飛び出た細かい羊毛の繊維や毛羽立ちをカットする時に、あると便利なグッズ。
手芸・クラフト用のハサミを使うと刃同士が隙間なくぴったりと合い、細かい部分をカットする時にストレスなく仕上がります。
刃物は危険な道具でもあるので、ストレスなく長く使えるものがオススメです。
私は美容用の刃がカーブして尖った刃先の眉毛ハサミを代用しています。カーブしていると丸い作品の表面に飛び出た繊維をきれいカットできるので、愛用しています。
上記写真とは異なりますが、クロバーのカットワークハサミにもカーブしているタイプのものもあります。
おすすめの羊毛フェルトの道具と材料はどこで買う?
羊毛フェルトに必要な道具と材料として基本道具3つと、あると便利な道具をそれぞれご紹介しました。
これらの道具は、実店舗では手芸屋さんや100円均一ショップ、オンラインショップでは Amazon や楽天市場などで買うことができます。
ハマナカ・クロバーなど手芸専門メーカーの道具を買う
ハマナカ・クロバーなど手芸専門メーカーの道具を使うと、長くストレスなく使えるものが多い気がします。
使いやすいので、買い替えの時もついリピートしたくなります。
特にニードル(針)やハサミなどは手芸専門メーカーの道具の方が、作品も作りやすく怪我もしにくいことに繋がる気がしています。
手芸専門メーカーの道具は、ユザワヤなどの手芸店舗だけでなく、Amazonや楽天市場などインターネットでも購入することができます。
ダイソーやセリアなど百均で道具を買う
まずはお試しにトライしてみたい場合など、全国に店舗もたくさんあり安価で商品も充実しているので、百均で購入するのは気楽に始めることができるメリットがあります。
ダイソーやセリアでも商品ラインアップが異なるので、いろいろ実物を見て自分で選ぶ楽しみもあります。
100均の道具でも使いやすいかどうかは、使ってみないとわからないということもありますし、羊毛フェルトに関してはカラーラインアップが他では見つからない場合もあります。
また、すぐに飽きちゃうかもしれないと思う場合や、ちょっと試してみたい場合には手にしやすいと思います。
実際に使っているオススメの羊毛フェルトの道具の紹介と収納
最後に、実際に使ってる道具をご紹介します。
現在ではハマナカ株式会社・クロバー株式会社の商品が多いです。
ニードルは予備用のニードルもグリップもハマナカ株式会社の商品を使っています。
レギュラーニードル1本用のゴム製樹脂製のグリップは、長時間チクチクしていても疲れにくく持ちやすいのでずっと愛用しています。
極細ニードル2本がセットできるフェルティング用 ニードルホルダーは、極細ニードルを1本だけ入れて使っています。表面をきれいに仕上げたい時に2本だと少し邪魔に感じてしまうこともあり、1本だけセットして使ってみています。
フェルティンングスポンジもハマナカ株式会社の商品です。
ヘタってきたらヘタった 2枚を重ねて使っています。使いにくくなるまで工夫して使おうとしてしまいます(^ ^;)z
フェルトパンチャー用ブラシマットとフェルトパンチャー5本針、目打ちはクロバーの商品を使っています。
フェルトパンチャー用ブラシマットは、生地に羊毛フェルトで刺繍やアップリケをする際に使っています。
ブラシマットは毛の上にフェルト生地を敷くとフェルティングマットとしても使えるので、1台あると便利かもしれません。
フェルトパンチャー5本針は少し大きい作品や平たい作品を作成する為に、1本のレギュラーニードルでチクチク刺すには途方にくれそうな場合に使っています。
一気にフェルト化できるのでちょっと気持ちいいです(笑)。
目打ちは100均でもいいかと思いますが、見た目がかわいかったのでクロバー商品を買ってしまいました。手に馴染みやすい大きさと形で使いやすいのでオススメです。
羊毛フェルトは、100均にしかない色味などもあるので100均の羊毛フェルトも使っていますが、ほぼハマナカの商品を使っています。
ハマナカの羊毛フェルトは発色が優しい印象です。繊維がやわらかいのでニードルが刺さりやすく、まとまりやすいので、つい使いたくなってしまいます。
そして、羊毛フェルトに使う道具を収納するために使っているのが、カゴバッグです。
阪神大震災も乗り越え手元に残っているこのカバン。たしか5歳くらいからずっと手元にあります。
子供用で買ってもらった記憶がありますが、しっかりしたつくりなので今でも使えてる気がします。ちょうど道具が入り切るので愛用しています。
羊毛フェルト道具の収納にはクッキーの缶やお菓子の箱なども使えると思いますし、お気に入りの収納箱を見つけるのも楽しいですよ!
以上で、羊毛フェルトに必要な道具と材料と購入場所をご紹介しました。
自分なりの使いやすい道具は徐々に見つかってくると思います。まずは楽しんでチクチク体験をしてみてください♪
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